大胆に前方に飛び出た頭部と、それとバランスを取るための背びれがこの怪獣の特徴
です。このシルエットは、GMK（ゴジラ・モスラ・キングギドラ大怪獣総攻撃）のゴジラを見て
思いついたものです。この映画のゴジラは、他の怪獣との対比で巨体感を出すためとても
大きく作られています。そこに人が入って動かすので、全体としては、少しバランスの崩れ
た不恰好な体型をしているのですが、特に最初に全身が映る焼津港襲撃のシーンの印象
は強烈で、頭の重さのために肩から上が大きく前方に傾き、そのため首のところの背びれ
が地面と水平に生えているように（おおげさですが）僕の目には映りました。その時の印象
をもとに怪獣を描いてみたとゆうわけです。
　顔は深海魚をイメージして描きました。目がライトみたいなのは深海魚は目が光ってい
る印象があるからです。本当は昆虫の複眼っぽくしたかったのですが、当時は複眼をどう
表現していいか分からず車のライトみたいになってしまいました。まあ、これはこれでいい
じゃないかと思います。尻尾は短く水平に伸び、飛び出た首とクランクのようなS字カーブを
形成しバランスを取っています。